T.T 24SS COLLECTION
Traced by fingerprints

まぶたを閉じて,
指先に神経を集中する。

脳から遠く離れた皮膜が
かすかに何かを感じ取る。

はるか昔から紡がれてきた
記憶の断片。

その手のひらで
その指先で
技術は生まれ、発達し
時を越えて継承されてきた。

そこから
ゆっくりと一本の筋を辿る中で
さまざまなものに出合う。

沈むことなく時の川を漂い
今日まで流れつくことができた理由。

無二の風合いを求め
果てしない時間をかけて
紡ぎ、織り、染める。

連綿と続く、日本の誇る確かな職人技が
史的なアイデアを現代へと蘇らせる。

未来は過去にある。
答えはもう、すでにある。

つくり出さなければならない。
未来へ生き続ける意志を受け継ぎ
100年後も残り続ける服を。

T.T press release より

 

 

“Dyeing with Nature”

樹皮、花、種子、根、草などを利用した天然染料は、明治時代(1868~1912年)まで使用されていたが、後に1856年に発明された合成染料がそれに取って代わった。最初の合成染料のひとつであるモーブは、ウィリアム・ヘンリー・パーキンがマラリア治療のためにキニーネを合成しようとしていたときに偶然発見された。

T.Tは衣服を染めるために、何世紀にもわたって使われてきた天然染料に回帰した。この技法は、平安時代(791-1192)に初めて作られ、鮮やかな手描きの図柄で知られた友禅の着物を作るために職人たちが用いたものと同じである。型と糊を使い、一枚一枚色を重ねていくことで色彩が表現される。

私たちは大量生産の化学染料を避けるため、天然染料を使用している。色彩を作り出すために、植物の葉、茎、根、果実を使用し、それらを煮て、できた液体にテキスタイルを浸す。こうして、鮮やかな色だけでなく、時間とともに進化する衣服を生み出すことができる。

T.T / Hpより抜粋 (https://taigatakahashi.com/craftsmanship/)

 

インディゴ、泥、藍泥そして、ブリーチと様々な染色や加工でT.Tの世界観を作り出してきた。今シーズンは伝統的な草木染の一つ「桜染め」と「墨染」という二つの染色技法を用いて、その世界観を表現しています。

 

【T.T】
SWEAT SHIRT / LOT. 603
color : Sakura , Sumi

キンクではT.Tの定番アイテム 「Sweat Shirt (Lot.603)」にて草木染のアイテムをご紹介しています。

 

 

短い着丈と袖、太いリブと両Vのはめ込み型ガゼットといった、1940年代~50年代頃にみられるヴィンテージ・スウェットシャツのディテールを踏襲し、そこにT.T 独自の解釈を加えたのが”SWEAT SHIRT” (LOT. 603) 。同アイテムは、新生’TAIGA TAKAHASHI’としてスタートした21AWのファーストシーズンより提案しつづけている、高橋大雅のフィロソフィーを色濃く感じることのできるアイテムの1つでもあります。

 

 

人によってはこの着丈の短さに抵抗感を持たれる方も居られるかと思いますが、トップス、ボトムス共にウエスト位置が高く見えるように設定されたこのスタイルこそが、高橋大雅の考える完璧なプロポーション。視覚的な脚長効果により、スタイルが良く見えるのも◎

 

 

直線的な裁断に平面的なカタチ、着用した際にドロップするショルダーライン、アームホールはコンパクトで脇下に皺が寄る・・・字面だけ見ると一癖も二癖もあるように思えますが、実際はベーシックに着られる古典的なスウェットシャツのスタイルなのです。

 

ドライな質感を特徴とするUSAコットンを使用。世界で唯一、和歌山県のみで稼働している吊り編み機にてゆっくり時間をかけて編みたてられた生地は、たっぷり空気を含み、着るほどに体に馴染んでいくのが特徴です。
柔らかな印象の桜染めと、強さを感じる墨染。どちらも程よいムラ感を持つ独特な風合いに仕上がっており、ひとつとして同じものがない、唯一無二の表情が楽しめます。

 

 

KIJIMA TAKAYUKI / HIGH LINE
Straw Piping Brim Hat / No. H-191204 (size : 2)

T.T
SWEAT SHIRT – sakura / LOT. 603 (size : 40)

MAN-TLE
SOLID PANTS – canvas / R16P5 (size : M)

F.LLI Giacometti
W-monk Strap Sandals – CROCODILE / FG332 (size : 43)

モデル(身長180cm / 体重70kg)

 

KIJIMA TAKAYUKI / HIGH LINE
Hand Stitch W-Sisal Straw Hat / No. S-181206

T.T
SWEAT SHIRT – sumi / LOT. 603 (size : 42)

HEUGN
“JAMES WHITE” POPLIN REGULAR COLLAR SHIRT (size : 3)

BERNARD ZINS
ODEON / 708-004 (size : 42)

Le Yucca’s
HRM/Tu/U – VITELLO / Y32620 mod (size : 43)

モデル(身長180cm / 体重70kg)

 

今回、桜染めはサイズ40、墨染はサイズ42を着用してスタイルを撮影しました。私の体型でどちらのサイズも着れてしまうのですが、個人的な好みはサイズ40かな、、、より着丈を短くスッキリとしたバランスで着たい気分。でも、サイズ42のザックリ感も捨てがたい・・・。もちろん、サイズ選びにルールはないので、お好みのバランスで楽しんでいただければと思います。

既にエイジングされた表情ですが、ここからの変化もまだまだ楽しめます。

ゆっくり時間をかけて育ててみるのも良いものです。

 

 

イソムラ

 

 


Posted by:chikaramachi lab.